大気中二酸化炭素濃度は、氷期間氷期サイクル中で100ppm 近く変化したり 、 氷期中の数千年スケールの気候変化にともなって20ppm近く変化したり(Ahn et al. 2008)、さらに、過去1000年の間でも1度につき10ppmほどの変化 が起きた、ということがわかってきた。二酸化炭素濃度が何によって引き起こ されたのか、また気候変化と二酸化炭素濃度の間のフィードバックの役割がど のようなものか、同定していくことは、将来の気候見通しの信頼性を得ていく ためにも重要と考えられるが、現状ではまだまだ理解が不足している。これら の気候と大気中二酸化炭素濃度の変化について、MIROC気候モデル、ダスト輸 送モデル、動的植生モデルおよび炭素循環モデルを用いて再現を試み、その変 化のしくみを調べるとりくみの現状について経過報告し課題を展望する。