日本地球化学会年会要旨集
2010年度日本地球化学会第57回年会講演要旨集
セッションID: 1A23 16-11
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火成岩の地球化学
噴火様式の違いを反映した斜長石の含水量バリエーション-伊豆大島火山1986年噴火の場合-
*浜田 盛久川本 竜彦藤井 敏嗣高橋 栄一斉藤 元治
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抄録
無水鉱物は,ppmオーダーの微量な水を含むことができる.鉱物中の水は,拡散によって数時間から数日の時間スケールで含水量が変化し得るので,数時間から数日程度の時間スケールの,脱ガスを伴う噴火過程を解明するツールとして有用である.本発表では,伊豆大島火山1986年噴火において山頂火口から流出し,2-3日以内に大気圧下で冷却・固化した溶岩流中の斜長石の含水量を分析した結果を報告する.私たちは,これまで伊豆大島火山1986年山頂噴火のスコリア中の斜長石の含水量の値を報告し,(A) 220-300ppm,(B) 100-180 ppm,(C) 20-50 ppmという3つの不連続な値を示していることを示した.またそれらが,異なる深度で水に飽和したマグマと共存した後,噴火に至った結果であることを論じた(例えば,浜田・川本・藤井 2008年度日本地球化学会年会).一方,新たに分析した溶岩流の斜長石は, An値に関わらず(C)20-50 ppm H2Oの値を示した.スコリアの斜長石は,複数の深度のマグマ溜まり(深度8-10km,深度約4km)で水に飽和したメルトと噴火直前まで共存しており,噴火直後に急冷されたと考えられる.一部の斜長石(C)は,山頂火口部のほぼ無水のメルトと共存した後に噴出して急冷されたのであろう.一方,溶岩流中の斜長石は,2-3日間,大気圧下を流れて徐冷された結果,拡散により比較的高い含水量(最大で約300 ppm)から20-50 ppmへと減少したと考えられる.
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© 2010 日本地球化学会
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