26Alによる隕石の落下年代を求めるには、宇宙空間で生成された26Alの量を推定する必要がある。
26Alの生成量は宇宙線の標的になる主成分元素の含有量や宇宙線のフラックスから推定することができる。
これまでに報告された隕石の26Al生成量の推定式はchondrite隕石に基づいた式がほとんどなので、HED隕石に適用すると26Alの生成量が高く見積もられる傾向があった。本研究ではHED隕石にもchondrite隕石にも適用できる推定式を作成した。
本研究では、落下時の26Al含有量をもつ19個のfalls隕石(11個のHED隕石、8個のchondrite隕石)の26Al含有量と主成分元素組成の相関関係を利用して経験的に隕石の26Al生成量を推定する式を作成した。