抄録
四国・紀伊半島地域における87Sr/86Sr同位体比地球化学図を作成したところ、付加年代が新しい四万十帯の南帯において、一番高い値(0.718~0.720)が得られた。付近に分布するジュラ紀付加体を考慮しても、そこまで値が高められるとは考えにくく、大陸起源の砕屑物の影響を考えたほうが自然である。そこで四万十帯中に古い年代をもつ砕屑性ジルコンが存在するかを明らかにするため、四国東部の四万十帯北帯・南帯の累層ごとに砂岩を採取し、砂岩中のジルコンのCHIME年代測定を行った。その結果、南北両帯において1100Maや2000Maなどのジルコンの年代値が得られ、四万十帯の源岩として大陸基盤岩が含まれていることが示唆された。またそれにより87Sr/86Sr同位体比の値が高められていると考えられる。