抄録
CO2地中貯留は近年注目され、研究や実地試験が行われている。しかし、CO2の地下挙動に不明な点が多く、圧入されたCO2の地表への漏洩やどれくらいの時間で貯留が可能かといった安全性の面で課題がある。
そこで、安全に貯留するため化学反応を利用したトラッピングが考えられており、本研究では玄武岩を貯留地の母岩として想定し、玄武岩とCO2を圧入した系での水との溶解実験を行い、溶解反応速度定数を算出した。また、それを用いてCO2 地中貯留のシミュレーションを行い、玄武岩帯水層がCO2を何年で貯留できるかについての検討をした。
溶解反応速度定数は過去の花崗岩での先行研究の10倍程度大きな値になり、その溶解速度定数を用いたシミュレーションでは約25年後にCO2が炭酸塩鉱物として固定され始め、約300年後にはCO2の94.41%が固定されたので、玄武岩は母岩としてCO2を安全に貯留できると考えられる。