日本地球化学会年会要旨集
2010年度日本地球化学会第57回年会講演要旨集
セッションID: 1B12 02-12
会議情報
放射性廃棄物と地球化学
バゴンベ天然原子炉上部に存在するジルコンの希ガス同位体組成
*菊池 麻希子長尾 敬介馬上 謙一日高 洋
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
中央アフリカ,ガボン共和国のオクロ・バゴンベウラン鉱床では,約20億年前に大規模な核分裂連鎖反応が起こったことが確認されている。これまでに発見された18か所の天然原子炉の中で,バゴンベ天然原子炉は地表から約12mの浅所に位置しており,激しい風化作用を受けている。原子炉上部を覆っている粘土層中の二次ウラン鉱物,ジルコンの局所同位体分析の結果から,これらの鉱物には原子炉部分またはその周辺に存在していたウランならびに核分裂起源軽希土類元素が再分配され固定されていることが明らかとなった。また,粘土層中に見出されるジルコンのウラン含有量(<0.01-22.2 wt.%)は非常に幅広いことが示されている。本研究では,バゴンベ天然原子炉上部に存在するジルコンを用いて,1)レーザー抽出法による一粒のジルコンの希ガス同位体分析法の確立,2)ジルコン内部に存在する核分裂起源Kr, Xeの検出,および希ガス同位体組成の変動に関与する核反応の特定,を目指し測定を行った。
著者関連情報
© 2010 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top