抄録
今後のサンゴの石灰化量変遷を予測するための有用な手段として、サンゴの石灰化応答モデル(以下、応答モデル)構築が挙げられる。そのためには、長期間の古環境(地球化学的知見)と骨格成長(生態学的知見)情報を有するサンゴ骨格分析が有用である。しかしながら、これまで、とりわけ石灰化量変遷に関する地球化学的および生態学的知見を融合した研究は殆ど行われてこなかった。本発表では、温帯サンゴについて両知見を融合させた研究発表を行う。具体的には、温帯サンゴの石灰化変遷量を状態空間モデルで解析し、応答モデル構築に関しての議論を展開する。