抄録
水試料の14C分析の前処理手法として、ヘッドスペースを利用してCO2を抽出する手法の前処理条件の検討結果について報告する。CO2抽出は、リン酸を入れて真空排気したセプタム付きバイアル瓶にシリンジで試料を導入して、バイアル瓶のヘッドスペースに遊離させることで行う。同様のシステムは、安定同位体分析において採用されているが、14C分析においては、多量の試料が必要であるため、抽出条件についての検討を実施した。 バイアル瓶の容量が50mL以下であれば、30~45分間の回収時間で安定してCO2が回収できることがわかった。回収したCO2と水試料のd13Cを比較すると、ほぼ同じ値が得られている。今後、RICE-W(Radiocarbon Intercomparison on Chemical Experiments, Water series)プロジェクトによる多機関による相互比較を行い、14C分析についての検証を行う予定である。