抄録
2012年5月から2013年4月までの期間、北海道利尻島で大気中のブラックカーボン(BC)の観測を222RnとO3と共に行った。観測の結果、BC濃度は夏季(6-8月)と秋季(9-11月)に、昼間に高く夜間に低くなる日変化を示した。このBC濃度変動は、大気222Rnの日変化と負の相関を示した。BCと222Rnの負の相関と利尻における地上からの222Rn放出フラックス(3.0 mBq m-2 s-1)に基づいて、BCの乾性沈着速度は夏に0.26 cm s-1、秋に0.42 cm s-1と推定することが出来た。また、数時間にわたって持続する高BCイベントは、大陸上で利尻島より同等または低緯度の領域を移動するか、もしくは北西方向から利尻島へ移動してきた気団によって引き起こされていることが分かった。