抄録
近年落下した隕石にはポリミクト角レキ岩が多く見られるが、これらの中でAlmahata Sitta隕石はラブル・パイル状の母天体を示唆することから特異である。しかし、ラブル・パイル状小天体は太陽系に数多く存在していると考えられ、実際にイトカワを始めとした低密度の小惑星が多く見つかっている。このようなラブル・パイル状天体が地球に落下する際には、Almahata Sitta隕石の元天体であった小惑星2008TC3のように、容易に破壊されてしまうために同一の隕石として認識されない可能性がある。今後、はやぶさ2を始めとした小惑星探査によりラブル・パイル状天体がより普遍的に存在することが明らかになる可能性があり、地球に落下してくる隕石についても、母天体がラブル・パイル状であった可能性を考えて復元を行うことが必要である。