日本地球化学会年会要旨集
2013年度日本地球化学会第60回年会講演要旨集
セッションID: 3B07
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G18 原発事故で放出された放射性核種の環境動態
福島第一原子力発電所から海洋へのセシウム137の継続流出量推定
*神田 穣太
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抄録
福島第一原子力発電所港湾のセシウム137の収支から、2011年6月以後の海洋への移行量を推定した。解析には、港湾中央部にある「物揚場」前で東京電力が測定して公表している海水中の放射能データを用いた。2011年4月6日から19日までの指数関数的な放射能減少から、港湾中央部(5~6号機取水口開渠を含む)の海水交換速度は0.44日-1と計算された。港湾中央部の海水量は1.88×106 m3、セシウム137の移入と外海への流出が定常状態にあると仮定すると、2011年6月1日から8月31日までについて移入・流出は1日平均93.2GBqであり、92日間の合計は8.58TBqと推定された。また、2012年4月1日から9月30日については、1日平均8.1GBqで、183日間の合計は1.48TBqと推定された。
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© 2013 日本地球化学会
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