主催: 日本地球化学会年会要旨集
1945年以降の大気圏内の核実験により大気中に多量の放射性炭素(14C)が生成された.生成された14Cは大気の循環と共に拡散して大気中二酸化炭素としてほぼ一様な濃度になり,植物・動物の炭素固定によりさまざまな炭素試料に取り込まれた.過去の大気中二酸化炭素の14C濃度の経年変動は特徴的かつ普遍的な変動曲線として明らかにされている.この14C濃度の経年変動を利用して,有機物試料の形成(大気中炭素の固定化)年代を推定することができる.ここでは,その応用例を幾つか紹介する.