抄録
これまでの研究により、石筍中の炭素安定同位体比は沈殿当時の気温を反映するほか、地表の植生情報に大きく影響を受けることが分かった。しかしながら情報保存の同位体分別定数は不明な部分も多く、特に沈殿生成時の同位体分別定数は理論値とのずれが大きく、古環境情報の解明の障害となっている。本研究は古気温の復元にも有用な炭素同位体比の正確な見積もりのため、実際に洞窟内にて沈殿生成実験を行い、同位体分別定数を決定する要因の探索を行っている。本発表ではラボスケールで行った実験結果と合わせて、洞窟内沈殿生成実験の結果について報告する。