日本地球化学会年会要旨集
2013年度日本地球化学会第60回年会講演要旨集
セッションID: 3P30
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G17 分析化学・物理化学
多重検出型ICP質量分析計を用いた火山岩試料の高精度ホウ素同位体比迅速測定法の検討
*永石 一弥谷水 雅治石川 剛志
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抄録
ホウ素(B)の安定同位体比である11B/10B同位体比は地球化学的トレーサーとして注目されている。筆者らは昨年の本学会において多重検出器を装備したICP質量分析計(MC-ICP-MS)を用いて海水や炭酸塩試料のB同位体比を高精度に測定する方法について報告した(永石・谷水, 2012)が、今回その測定法を応用し、火山岩試料のB同位体比を、簡便かつ高精度に測定することが可能となったので報告する。産業技術総合研究所の玄武岩の標準岩石試料JB-2、JB-3についてBを化学分離して測定したところ、±0.25‰(2SD)程度の測定再現性を示し、δ11B値はそれぞれ+7.08‰、+6.81‰が得られた。この値は、最近我々がP-TIMS法で得ている値(JB-2:+6.81±0.21‰、JB-3:+6.72±0.14‰; Yamaoka et al., 2012)と誤差の範囲内でよく一致している。
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© 2013 日本地球化学会
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