抄録
西オーストラリア・ジャックヒルズ変礫岩中の冥王代ジルコン中に僅かに残存している初生的アパタイト包有物を見出し、EPMAを用いた微量成分(Y2O3およびSrO)分析から冥王代ジルコンの母岩の推定を試みた。アパタイトを含む冥王代ジルコンのカソードルミネッセンス像は、火成岩起源のジルコンに特徴的な波動累帯構造やセクターゾーニングを示した。アパタイトのY2O3およびSrO濃度は負の相関を示し、それぞれ0.02-0.91 wt%,0.08から検出限界以下(0.04wt%)であった。特に、高いY2O3濃度(>0.4wt%)かつ低いSrO濃度(<0.02wt%)をもつアパタイトは珪長質な岩石(SiO2 >65 wt%)に限られることから、本研究の結果から、少なくとも42億年前までには花崗岩が存在していたことは確実である。