抄録
中央海嶺玄武岩(MORB)や海洋島玄武岩(OIB)は、微量元素組成、同位体比に系統的な差が見られ、それぞれ長期間にわたって不適合元素が枯渇したマントルと、逆に不適合元素に富んだマントルに由来すると考えられている。このように、地球内部での物質循環と分別がマントル組成の多様性や不均質を生んだと推測される。本研究では物質循環の開始時期に制約を与えることを目的とし、太古代のMORBやOIBの組成分析から当時のマントル組成の推定を行った。
試料は西オーストラリアのノースポール地域から採取された、約35億年前の玄武岩を用いる。それらは海洋プレート層序からMORBとOIBに分類できる(Komiya et al., 2002)。本研究ではノースポールのMORBとOIBについて、全岩微量元素分析とSr、Nd同位体分析を行った。さらに、全岩の変質の影響を考慮するため、火成単斜輝石の微小領域分析も行った。