抄録
酸素同位体は、太陽系の初期進化を探る重要なトレーサーである。酸素同位体比は化学的・物理的反応過程において、質量に依存して、または質量には依存せずに変動する。質量に依存しない同位体比の変動は同位体比異常と呼ばれ、隕石中の物質の酸素同位体比異常(∆17O)は -25 permil から 90 permil に及ぶ。しかし、初期太陽系の酸素同位体比は不明のため、この酸素同位体比異常の起源は未解明である。太陽大気中の酸素同位体比は原始太陽系星雲生成時の酸素同位体比を保存している可能性が指摘されている。本研究では、ACE衛星のsun rise occultation(sr10063)から13本の赤外スペクトルを用いて、太陽大気中の酸素同位体比を求める。