抄録
石灰岩は、主にカルサイトから構成されているが、一部、ドロマイトを含むものが存在している。多くの場合、ドロマイトは、もともと存在していたカルサイトからドロマイト化作用により二次的に形成されると考えられているが、ドロマイト化のメカニズムについては不明な点が多い。ドロマイト形成メカニズムを検討するために、ドロマイト質石灰岩中のカルサイト部分とドロマイト部分について酢酸(あるいは塩酸)を用いて選択的に溶解し、それぞれの部分に含まれる微量元素含有量を求めた。
Ba、Srは、ドロマイト部分よりもカルサイト部分で高い濃度を示し、Mn、Fe、Zn濃度は、ドロマイト部分で高くなる傾向を示す。SrやBaは、イオン半径がCaよりも大きく、イオン半径の小さいMgよりもCaと置換しやすく、カルサイト中に多く含まれると考えられる。一方、Mn、FeやZnは、イオン半径がMgと似ているため、ドロマイト中に、多く置換していると考えられる。