日本地球化学会年会要旨集
2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
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S01 地殻内流体の地球化学
沖縄トラフ海底熱水鉱床の硫化鉱物のウラン-トリウム放射非平衡
*中井 俊一賞雅 朝子石橋 潤一郎戸塚 修平豊田 新藤原 泰正吉住 良人浦辺 徹郎
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p. 148-

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抄録

南部マリアナトラフと沖縄トラフの熱水鉱床の鉱物について 234U-230Th年代測定と, ESR年代測定を集中的に行った.沖縄トラフでは二つの年代測定結果が一致しないため,その原因について考察する.沖縄トラフの試料は, UやThの濃度が3桁にもわたり大きく変動している.UやThが開放系になっていることを示唆する結果も得られた.さらに,鳩間海丘の試料では,232Th/230Th – 234U/230Thのプロットで,ミキシングラインが形成されていることが分った.硫化鉱物はいくつかのイベントの成分を含んでいると考えられる.また広い地域の試料が,U/Th – 1/Thのプロットでミキシングラインを形成しているように見える.混合線の一つの端成分はTh濃度が高い,熱水から沈殿した鉱物が候補として考えられる.沖縄トラフで,マリアナトラフに見られない,ウラン,トリウム濃度が高い試料が存在しているのは,大陸地殻起源の堆積物に厚く覆われているため,熱水との相互作用が起きているためと考えられる.

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© 2017 日本地球化学会
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