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海洋における微量金属元素は、フィルターを用いたろ過操作によって溶存態と懸濁粒子態に分けられる。海水中の懸濁粒子状物質は溶存化学成分の吸脱着を通じて、溶存態微量金属のソースまたはシンクとして働き、海洋における微量金属の循環に影響を及ぼす。本研究では、懸濁粒子態微量金属元素について国際GEOTRACES計画のキーパラメーターを含む10元素(Al,Ti, Mn, Fe, Co, Cu, Zn, Cd, Pb, Bi)の一括分析法の開発を目的とし、基礎検討及び、海水サンプルへの適用を行った。