日本地球化学会年会要旨集
2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
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G01 大気微量成分の地球化学
メタン発生強度分布解明における ラドントレーサーの利用可能性検討
*稲垣 拓真山澤 弘実森泉 純遠嶋 康徳
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p. 69-

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抄録

メタンは二酸化炭素に次いで温暖化に寄与する人為起源温室効果ガスであり、その濃度は増加を続けている。メタンの排出抑制にはその発生強度分布解明が重要となるが、多岐にわたる排出源からの放出量の直接測定は困難である。そこで、メタン同様地表から散逸し、大気中を輸送されるRn-222(以下ラドン)をトレーサーとして利用した。Wada et al. (2013)は陸上で一様なラドンフラックスを仮定し、ある観測地のメタン・ラドン濃度変動から、発生地全体のメタンラドンフラックス比を推定した。一方近年ラドンのフラックス分布が推定されている。本研究では、ラドンフラックス分布とラドン長距離輸送モデル(Hirao et al., 2005)を利用し、任意の区域のフラックス比を推定する方法を考案、EDGAR、REASのデータベースの値と比較し、メタン発生強度分布解明におけるラドントレーサーの利用可能性を検討した。

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