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霧島硫黄山が、2018年4月19日15時39分に1768年以来250年振りに爆発した。この爆発により、硫黄山からの噴出する泥水がえびの川から赤子川それに続く長江川を白濁水が流下するという問題を引き起こし、長江川では大量の魚の死亡が確認された。さらに、白濁水の低pH、高濃度ヒ素等の汚染から農業用水や地下水の使用の制限を通達する大きな社会問題となった。著者らは、硫黄山から流出泥水に含まれる水銀が流下過程での変化を調査した。調査は4月30日~7月8日まで7回行った。調査地点は、上流から下流ののべ15地点で行った。5月初旬までは上流のpHは1以下であり、水銀濃度は、環境基準の500ng/L超えていた。また、川内川の新真幸橋でも当初のpHは3.5とかなり火山噴出物の影響を受けていることが示唆された。しかし6月後半では川内川の水質はほぼ通常に戻っていた。但し、上流部では7月上旬でも降雨時には、pHは1前後であり、水銀濃度も100~350ng/Lとかなり高濃度であった。