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琉球列島の島々には白亜紀後期から新生代の花崗岩類が点在している。本研究では、中・南琉球の奄美大島、徳之島、沖之永良部島、沖縄本島、石垣島の花崗岩類からジルコンを分離し、U-Pb年代を得た。また各島の花崗岩類のうち、代表的な16試料について全岩主成分・微量元素分析及びSr、Nd同位体比の測定を行い、花崗岩類の地球化学的特徴を明らかにし、その成因について検討した。その結果、 琉球弧における火成活動の時期は、中琉球における白亜紀最末期から暁新世、南琉球の石垣島における漸新世、中琉球の沖之永良部島における前期中新世、そして沖縄本島における中期中新世の4活動時期があったことが明らかになった。また、沖永良部島の花崗岩の年代が約17Maであることが明確となり、中琉球における火成活動史を考える上で重要である。Sr、Nd同位体比については、西南日本内帯の花崗岩類と同様な値をもっていることが明らかになった。