p. 21-
【背景・目的】本研究では、ダンスガード・オシュガー(D-O)サイクルに伴う風成塵の堆積速度の変化と共に、風成塵の雲母系鉱物量及び放射性セシウム(RCs)吸着能の変化を明らかにすることを目的とした。【試料・方法】京都市北西部 (35°06.3’N, 135°35.1’E)の泥炭累積層を対象とし、温暖・湿潤期(D-O18)から寒冷・乾燥期への移行が生じた6.48-6.25万年前に形成された層位を採取し、風成塵粒子を単離・秤量した。風成塵の堆積速度を算出すると共に、雲母系鉱物量、RCs捕捉ポテンシャル(RIP)を測定した。【結果・考察】6.48万年前の温暖期から寒冷期に向かうにつれ、風成塵の堆積速度だけでなく、雲母系鉱物量及びRIPも大きな値を示した。さらに、風成塵中の雲母系鉱物量に対するRIPは指数関数的に増加したことから、寒冷・乾燥期に堆積した風成塵ほど、堆積速度が大きく、かつ含まれる雲母系鉱物のRCs吸着能が大きいことが示された。