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Yoshikawa et al. (2005)の海洋窒素同位体モデルに、Shigemitsu et al. (2016)の水中・海底堆積物中の脱窒アルゴリズム、Coles et al. (2007)の窒素固定アルゴリズムを導入したモデルを開発した。開発した海洋窒素同位体モデルと、あらかじめ大気海洋結合モデルによって計算された産業革命前の海洋物理場を用いて、オフライン計算を行った。モデルで計算した沈降粒子の窒素同位体比は、東部北太平洋、東部南太平洋、インド洋などで水柱の脱窒の影響を受けて高い窒素同位体比を示し、サルガッソ海や黒潮続流域、インド洋東部などで窒素固定の影響を受けて低い窒素同位体比を示した。また、沈降粒子の窒素同位体比は、高緯度海域では季節変化の振幅が大きく、低緯度海域では季節変化の振幅が小さいなど、海域によって異なる季節変化を示した。本発表では、海域ごとの同位体比変動とその変動を決める要因について報告する。