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琵琶湖の主要河川である安曇川と野洲川を対象とし、それぞれの河川の上流・中流・下流域の河床堆積物を用いて、堆積物中の10Beの存在形態、粒径の違いによる10Be濃度の違いを調べた。その結果、河床堆積物の10Beの大部分は堆積物表面の吸着成分に存在していること、細粒の堆積物は単位質量当たりの表面積が大きいため、10Beが多く吸着していること、河川による10Beの違いは河川水のpHなど河川環境に影響されることが明らかになった。本研究は、堆積物の河川から湖への10Beの輸送プロセスを理解するためには粒子に吸着した10Beと河川水に溶存した10Beの両方を考える必要があることを示している。