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炭酸塩は地球史を通じて普遍的に存在し、それらの形成年代からは生物進化や古環境変動、テクトニクスや流体移動の履歴を読み取ることができる。炭酸塩の局所U-Pb年代測定法は、UやPbの濃度やPb同位体比が均質な炭酸塩標準物質がないことから実現が進んでいない。本研究は、U、Pbを均質に含むカルサイト標準物質の合成を試みた。Pb同位体比が既知であり、U、Pb、希土類元素を含む溶液を添加した母液から非晶質炭酸カルシウムを沈殿させ、これを加熱し結晶化させることで、U、Pb、希土類元素を取り込んだカルサイトの合成を行った。合成したカルサイトの元素濃度や同位体比の均質性を、レーザーアブレーション型誘導結合プラズマ質量分析計を用いて評価した。