日本地球化学会年会要旨集
2019年度日本地球化学会第66回年会講演要旨集
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G07 宇宙化学・惑星化学
パラサイト隕石のHf-W年代学
*本馬 佳賢飯塚 毅石川 晃
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p. 219-

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抄録

パラサイト隕石はカンラン石とFeNiメタルが共存する石鉄隕石で、母天体のコア-マントル境界を代表すると考えられてきた。これまでにパラサイト隕石の形成メカニズムは岩石学的・地球化学的アプローチによって考察されてきたが、未だに議論が続いている。パラサイト隕石の詳細な年代決定を行うことは、パラサイト隕石の形成プロセスに制約を与えるという点で重要である。当研究では4つのパラサイト隕石に対しHf-W同位体比分析を行った。放射性核種の崩壊による同位体比の変動に加え、元素合成に関する不均質や宇宙線照射による同位体変動を考慮すると、パラサイト隕石の母天体は太陽系形成開始から少なくとも2.1 Myr以内には惑星分化が起こっていたことが示唆される。今回得られたメタルのモデル年代は先行研究のカンラン石のAl-Mgモデル年代一致し、パラサイト隕石の母天体上ではコア-マントルの分離とカンラン石の結晶化が同時期に起こっていたことが示唆される。

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