日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G05 古気候・古環境解析セッション
徳之島のカスケードトゥファに記録された酸素安定同位体比と太平洋十年規模振動の関係
*村田 彬加藤 大和狩野 彰宏
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p. 54-

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抄録

トゥファは温帯から亜熱帯の石灰岩地帯において、淡水環境で発達する炭酸塩堆積物である。内部に緻密な層と孔隙質な層からなる年縞を形成するため、これを用いた年代決定ができる。従来対象とされてきた河川性のトゥファには、トゥファの成長に伴う流路の変化により40年程度しか連続して堆積しないという問題があった。しかし、鹿児島県徳之島の小原海岸には滝からの水の流下地点で成長する石筍状のカスケードトゥファが発達しており、より長期間の古気候記録が期待される。 年縞は薄片観察やCTスキャンで認定でき、徳之島で採取した厚さ50cmのカスケードトゥファの堆積期間が約200年であると分かった。酸素・炭素同位体比の測定結果を気象記録と比較することで、トゥファを用いた長期間の定量的な古気候復元を目指す。予察的に確認された酸素同位体比の約20年の周期変動は、太平洋の海水温変動の周期と相関し、降水現象と海水温の密接な関連が示唆された。

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