同位体比分析から推定されるマグマ起源流体、地下電気比抵抗構造、地震活動の3者の数kmから数10 kmスケールの空間的な対応関係を整理することで得られつつある知見をまとめる(1)マグマ起源流体の寄与が大きい場所では低比抵抗体が深部まで伸びている。つまり低比抵抗体が深部からの流体の上昇経路として機能している。(2)深さ数10 kmの深部低周波地震は低比抵抗体の端部で発生する。(3)マグニチュード6以上の内陸地震は低比抵抗体の周辺から開始する。未解決問題としては以下のことを挙げたい。(1)低比抵抗体のどの部分が流体の上昇経路か (全体か、中心部か、端部か)。(2)マグマ、水、ガス (CO2) の上昇経路、上昇速度は同じか異なるか。(3)大地震に寄与する流体の実体はマグマか水かガス (CO2) か。(4)ヘリウム同位体比から推定されるマグマの起源 (マントルプルーム型 or島弧型) と比抵抗構造の関係。