日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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G9 地球化学のための最先端計測法の開発,および,境界領域への挑戦
同位体顕微鏡を月面に設置する
*坂本 直哉
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p. 130-

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抄録

宇宙開発が激烈に進展している。砂粒だった小惑星探査機はやぶさ試料は、10年後の後継機はやぶさ2でたくさんの小石となり、来年帰還するOSIRIS-RExではkgに迫ろうかという状況で、我々は何をすべきか? 本講演では、月面に同位体顕微鏡を設置することを提案する。理由は(1)水素からウランまでの全元素を高感度にイメージング可能で(2)探査機はやぶさ、はやぶさ2の分析で活用した実績を有し(3)地球上では水や大気、有機物が豊富に存在するためにコンタミを回避するのが困難だからである。また、(4)月面で試料カプセルを回収することで、地球の大気圏突入による危険がなくなり(5)月の試料をその場で分析できるという利点もある。そこで、性能を落とさないフルスペックの同位体顕微鏡を月面に設置するために取り組んでいる装置開発について紹介する。

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