主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 132-
本研究は,過去の津波堆積物の分布域を明らかにすることで,津波ハザード地域の精緻化を進めることを目的としている。過去の津波浸水域の指標となるのが、津波浸水域の90%を占める泥質津波堆積物である。しかし、化学組成を用いた広範囲における泥質津波堆積物の包括的な性質の解明および判別手法の提案は十分でない。本研究では、東北地方における津波堆積物の性質を、日本全土の河川堆積物・多地域の津波堆積物の多次元化学組成データセットから評価する。データセットとして、河川堆積物、2011年東北沖津波堆積物、及び岩手県野田村、八戸、宮城県東松島の津波堆積物の分析データを用いた。使用した元素は、29元素、及び津波堆積物の指標の一つであるNa/Ti比である。解析は、散布図、及び次元圧縮法の一つであるUMAPを用いて、散布図から得られた推定結果の確かさを確認した。その結果、Fe、Zr、Asの関連を並行して参照することにより津波堆積物と陸源堆積物を、少なくとも東北地方では識別ができる可能性がある。