炭酸塩岩は堆積場の化学組成を記録することが知られている。しかし、先カンブリア時代の炭酸塩岩はその堆積場や、変質・変成作用の影響がしばしば議論になる。本研究では、ガボン共和国に産する古原生代の炭酸塩岩の希土類元素濃度を局所分析により測定した。測定した試料には明瞭に異なる組織を示す領域が認められ,それぞれの領域の希土類元素組成は異なることが分かった。本研究の結果、変質・変成作用を受けた岩石の全岩組成は初生的な記録が改変されているが,局所分析を用いることでその問題が補えることが示された。さらに、最も初生的であると考えられる領域には酸化的な海洋で堆積したことを示す特徴がみられたことから,、古原生代にはある程度酸化的な海洋が存在していたことがわかった。