主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 152-
北西太平洋に位置する拓洋第5海山の異なる4水深から採取したマンガンクラストのNd同位体比とPb同位体比の時系列変化を決定し、試料の海域依存性を排除した中深層の1000万年オーダーの循環像の変遷を描き出すことを試みた。Nd同位体比の時系列データはいずれの時代も浅い深度の試料に比べ深い深度の試料が低い値を示し、従来の太平洋試料と同様の傾向を示した。最深度の5373 mの試料は800万年前に低い値を示すが、これは南極底層水の北上が強まったことに由来するものと考えられる。一方、水深5373 mの試料のPb同位体比は現在から800万年前の間ほぼ一定の値で文献値とも大きな違いはない。北太平洋におけるNd同位体比の時系列変化は海洋循環の影響を反映するが、Pb同位体比の時系列変化は必ずしも反映しないのかもしれない。