日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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G6 宇宙化学:ダストから惑星,生命へ
赤外分光法を用いた加熱その場分析による炭素質コンドライト隕石の脱水の反応速度論的解析
*鄭 夢妍林 佑香癸生川 陽子小林 憲正
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p. 182-

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抄録

一部のCI, CM炭素質コンドライトは低温の水質変質の後に衝突や太陽熱により加熱され,含水鉱物であるフィロケイ酸塩のOH基が400℃から770℃で脱水したことが知られている。隕石の加熱実験により,加熱温度や加熱過程の制約がなされてきたが、加熱時間も含めた速度論的な研究はあまり行われていない。本研究では、含水鉱物の脱水の程度から加熱を受けたCM, CIコンドライトの母天体である小惑星の熱史を制約することを目的とし、始原的なMurchison(CM2.5)及びIvuna(CI)隕石を出発試料とし、赤外分光法(FTIR)及び加熱ステージを用い、高温で2.72 µmのOHバンドをその場観察し、加熱脱水実験を行った。反応速度論を用いて脱水の速度を評価し、OHバンドの減少を温度と時間の関係として表す温度-時間-変換 (TTT)ダイアグラムを求めた。本結果に基づいて、短期間の加熱を受けた炭素質コンドライト母天体の熱履歴の制約が可能になると期待される。

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