日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G8 地球深部から表層にわたる元素移動と地球の化学進化
第一原理計算による溶融鉄と珪酸塩メルト間のHfとWの分配と地球の182W同位体進化
*鈴木 勝彦土屋 卓久
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p. 160-

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抄録

半減期の短い182Hfが存在する間に生じたHfとWの分別によって182Wの同位体変動が生じる。HfとWはそれぞれ親石元素と親鉄元素であるため,地球コア形成時には,Hfは珪酸塩メルト相に留まり,Wは溶融金属相に分布すると考えられている。その結果,初期マントルは高いW同位体比,金属核は同位体比が低いと考えられている。その後,低いW同位体比を持ったlate veneerによって,マントルのW同位体比は下がり,現在の上部マントルの値になったと考えられている。本研究では,室内実験では困難な高温高圧条件下での第一原理自由エネルギー計算を用いて,珪酸塩メルトと溶融鉄の間のHf-Wの分配を調べた。また,鉄が珪酸塩と混合した場合とその逆の場合に分配係数が変化するかどうかも計算した。その結果,いずれの場合もWは親鉄性を,Hfは親石性を維持することが確認された。この結果を踏まえ, W同位体進化明らかにしていくことが必要である。

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