近年,北極圏で起きている海洋・陸域環境の変化の解明と影響の評価が急務である.本研究では,20-21世紀の海洋・陸域環境の変化が,近過去にはみられない急速かつ振幅の大きなものであるかどうかを,古環境解析の結果から検討する.MR22-06C航海を2022年8-9月に実施し,ボーフォート海の4地点で長短あわせて32本(コア長合計56 m)の堆積物コアを採取した. 2022年11月には高知コアセンターにおいてコアの測定,記載,分割作業を行い,各研究機関へ試料の配付を行った.マッケンジー川河口付近のMT1地点とMT2地点で過去3000年間を6年解像度,バロー沖のBC2地点で過去1500年間を3年解像度,BC2-2地点では過去500年間を1年解像度で連続的な環境復元が可能である.海底コアを用いた高い時間解像度での環境復元により,多様な環境情報を復元し,新規な知見を得ることが期待できる.