日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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S3 地球化学全般(地球化学の融合セッション)
塩化ベンザルコニウム(BAC)添加による天然水殺菌効果の検証 ―塩分によるBAC効果抑制の可能性―
*垣内田 滉南 雅代高橋 浩
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p. 232-

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抄録

天然水の溶存無機炭素(DIC)濃度、放射性炭素(14C)濃度、炭素同位体組成(δ13C)は、水中の生物活動等の実態把握のために重要な指標であるが、試料採取後に試料中の微生物によって14C濃度やδ13Cが変化し、正確な情報を得られないことがある。殺菌剤の塩化ベンザルコニウム(BAC)は地下水に対しては十分な効果があるが、海水に対しては効果が薄いことが報告されている。本研究では、BAC効果が抑制される原因として海水の塩分を考え、海水と地下水から塩濃度を調整した試料水を用いて、BAC効果に与える塩濃度の影響について検証した。その結果、BACを添加した試料水では、塩濃度の高低に関わらずδ13C、14C濃度の変化は小さかったが、高塩濃度の海水のほうが低塩濃度の海水より大きく変化し、海水試料においては、BAC効果に対して塩濃度の影響がある可能性が示唆された。また、地下水試料では塩濃度の影響が無い傾向が見られ、その違いについて今後検討が必要である。

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