日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G4 初期地球から現在までの生命圏の地球化学
硫酸同位体分子が語る酸化的風化、微生物硫酸還元および熱水循環
*上野 雄一郎Surma Jakub
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キーワード: 硫酸, 元素循環, 同位体分子
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p. 84-

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抄録

海水に含まれる硫酸は主に大陸の酸化的風化により生成し河川から流入する一方、微生物硫酸還元により消費される。硫酸の硫黄および酸素同位体組成は、こうした生物地球科学的循環の有り様とその経年変動をモニターするために役立つ。しかし、海水硫酸のd18O値は河川流入のそれよりも高く、また海水H2Oと同位体的に非平衡となっており、その要因は完全に明らかになっていない。そこで我々は硫酸の中で34Sと18Oをともに含む二重置換同位体分子の存在度を計測する新たな計測法を確立し、河川水、海水、およびいくつかの火山性硫酸について予察的な二重置換度の計測を行った。これらの情報をもとに、硫酸の生成消滅と同位体分別に関わる3つの過程(酸化的風化、微生物硫酸還元および海洋底での熱水循環)について、それらの相対的な寄与率を、硫酸の酸素同位体比と二重置換度を同時に用いることで評価可能であることを示す。

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