主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
回次: 71
開催日: 2024/09/18 - 2024/09/20
p. 115-
本研究では、生物起源炭酸塩の酸素同位体比を用いた水温推定の高精度化のため、酸素同位体比に働く生体効果の補正手法確立を目指す。そのために、アカガイ、アサリ、カタクチイワシの酸素同位体比に働く生体効果の影響を生物種ごとに定量的に評価した。この結果、これらの3種の生物起源炭酸塩の酸素同位体比には、温度の影響を排除したとしても、種ごとに有意な差が見られ、生物起源炭酸塩の酸素同位体比に種特異的な生体効果が影響していることが示唆された。また酸素同位体比と炭酸塩への代謝由来炭素の寄与率を比較すると、二枚貝類ではこれらの間に有意な相関が見られ、生物の代謝に伴う生理環境の変化が酸素同位体比に生体効果として現れている可能性も示唆された。発表時には、ホウ素、硫黄、マグネシウム、ストロンチウムなどの微量元素濃度分析を行い、その結果を含めて報告する予定である。