日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G6 宇宙化学:ダストから惑星、生命へ
NWA7678 reduced CV3コンドライト隕石中の暗色クラストに含まれるオリビン結晶中のFe-Mg相互拡散プロファイルによる母天体の熱史推定
*櫻井 拓海吉元 史仁木 創太平田 岳史野口 高明伊藤 正一
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キーワード: 隕石, 拡散, 熱変成
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p. 134-

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抄録

NWA7678 reduced CV3コンドライトは,2 cm × 4 cmの大型の暗色クラストを含む。クラストは、硫黄の欠乏とCa炭酸塩の過剰な存在という既知の隕石と比較して異質な特徴を持つ。クラストに存在するCa炭酸塩とその周囲の鉱物の岩石学的,同位体化学的研究から,クラストは母天体上で水質変質後に約700℃の熱変成を経験したことが示唆された。しかし,このような熱変成作用を経験したにもかかわらず,オリビン斑晶の鉄含有量の分布や,マトリクスオリビンの粒径サイズは,既知の熱を受けた隕石にみられる岩石学的特徴とは大きく異なり,また,斑晶全体の組成が均質化していない。そこで本研究では,酸素フガシティー(Quartz-Fayalite-Magnetite (QFM))を加味したオリビンのFe-Mg相互拡散プロファイルを用いた解析により、このクラストが経験した特異な熱変成プロセスを定量的に評価した。その結果,クラストは初期温度700℃の条件下において約1℃/年で冷却されたと見積もられた。

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