主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
回次: 71
開催日: 2024/09/18 - 2024/09/20
p. 149-
短寿命放射性核種10Be (半減期139万年) は、宇宙線などの高エネルギー粒子による核破砕反応によって生成する核種である。太陽系最古の固体物質である CAI (Ca-Al-rich Inclusion)の分析から初期太陽系に10Beが存在したことが明らかとなっている(McKeegan et al., 2000)。10Beの生成に寄与した宇宙線源として銀河宇宙線と太陽高エネルギー粒子 (Solar Energetic Particles: SEP) の2つが考えられるが、CAI間に見出された初生10Be/9Beの変動から、後者による10Be生成(太陽宇宙線起源説)が有力視されている (Gounelle et al., 2013)。この説が正しい場合、初期太陽系における10Beの存在度はSEP量の指標となるため、原始太陽活動度を推定する上で重要な情報となる。本発表ではCAI形成後約390万年に形成 (Ameline et al., 2008) したアングライト隕石の10Be/9Be比を決定し、CAIの10Be/9Be比 [= (7.1 ± 0.2) × 10−4; Dunham et al., 2022] との比較に基いた、アングライト隕石集積時の太陽活動度の推定結果を報告する。