主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
回次: 71
開催日: 2024/09/18 - 2024/09/20
p. 160-
C型小惑星ファミリーの存在や、地球近傍小惑星リュウグウのラブルパイル構造は、直径100km以上の母天体がカタストロフィックな衝突によって小片に破壊された直接的な証拠である。しかし、S型小惑星の衝突破壊に関連する普通コンドライト隕石とは異なり、C型小惑星由来の炭素質コンドライトの衝突履歴はよく理解されていない。そこで我々は、東京大学大気海洋研究所のNanoSIMSを用いて、リュウグウ粒子に含まれるアパタイトのU-Pb系の同位体分析を行った。U-Pb 系を調べる利点の一つは、ショックイベントのような2次的変成によってU-Pb系が乱された場合、2つの放射壊変系列を精査することで、結晶化年代だけでなく変成年代の情報も得られる可能性があることである。