主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
回次: 71
開催日: 2024/09/18 - 2024/09/20
p. 162-
小惑星リュウグウから回収された試料は粘土鉱物など水質変成を受けた鉱物が主成分であり、これらは太陽系初期に小天体で進行した水進化を理解する手がかりとなる。走査型・透過型電子顕微鏡による分析は、地球外物質に含まれる微小鉱物種の同定や産状を把握する上での重要な手段となっている。リュウグウの試料の分析によって、天体表面で合成された微小な窒化鉱物や、隕石では見つかっていないナトリウム塩鉱物の存在が電子顕微鏡観察によって明らかになった。本発表では、大気非暴露条件での観察などを組み合わせて同定されたリュウグウ試料の微小の鉱物について報告し、その生成過程を考察する。