JAXA地球外試料キュレーションセンターの運用するCRでは、ステンレス製CC内の大気圧高純度窒素環境にて帰還試料の保管管理・記載作業をおこなっている。従来実施してきた外部企業への委託分析に代わりキュレーションセンター内で環境モニタリングを実施するため分析機器の導入と整備を進めてきた。本講演では現在の環境モニタリング実施状況と、Bennu試料受け入れに向けて新設されたCRおよびCCの環境モニタリング結果を報告する。インピンジャー捕集法およびシャーレを用いた表面堆積粒子の捕集をおこない、定量分析にはトリプル四重極型ICP-MS (Agilent 8900) を用いた。CRの雰囲気からBなどの元素が、CRの表面堆積粒子からはCuおよびNiといった、従来のCR環境モニタリングと同様の元素が検出されている。今後はGEDを用いCC内の浮遊微粒子の分析をおこなう予定である。