主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
回次: 71
開催日: 2024/09/18 - 2024/09/20
p. 222-
対流圏オゾン(O3)は、光化学スモッグや温室効果ガスとして働くため大気環境の管理において重要な削減対象となっている。今後のO3の削減策を設定・評価する上で、産業革命前から現在までのO3増加量と変動要因を把握することが重要である。しかしO3の観測データは1957年以降しかないことに加え、反応性が高くアイスコアなどの古環境試料には保存されないため、過去の変遷を直接定量することはできず、なんらかの代替指標が必要である。そのような代替指標の一案として、本研究ではアイスコア中の過酸化水素(H2O2)の三酸素同位体組成(Δ17O = δ17O-0.52×δ18O)に注目し、アイスコアにも適用可能な少ない試料量でのΔ17O(H2O2)値の分析手法の開発に取り組んだ。