日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G2 環境地球化学・放射化学
2023年夏季の酷暑が木場潟水質へ及ぼす影響
*小室 凜杉本 亮勝見 尚也松中 哲也福士 圭介的場 澄人長尾 誠也
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キーワード: DOC, POC, 湖沼
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p. 32-

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抄録

石川県小松市の木場潟では、水質汚濁の指標であるCODが基準値の3 mg/Lを常に上回り、1995年には全国で2番目に高い値を記録した。先行研究ではCODと溶存、粒子態有機炭素(DOC, POC)濃度に相関があり、有機物の動態を調べることが重要である。そこで本研究では2023年6-10月にかけて木場潟で8回の定期観測を行い、DOC, POC濃度と水質項目を測定した。その結果、8、9月にDOC, POC濃度が高く、植物プランクトンの増加が示唆された。2023年の夏季は小松市で過去最高気温40℃を記録し、8月の降水量は過去10年で最小であった。多雨であった2022年と比較して、小雨かつ酷暑の2023年8月にはDOC、POC濃度が約2倍高く、気温と降雨が影響していることが明らかとなった。

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