日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G3 海洋の地球化学
青森及び岩手県沖における海水中のトリチウム濃度の変遷
*城谷 勇陛稲富 直彦神林 翔太宮本 霧子杉原 奈央子
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p. 49-

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抄録

青森県六ケ所村にある原子燃料サイクル施設は、2006年から断続的にアクティブ試験を実施し、沿岸海域を含む周辺の環境に気体及び液体廃棄物としてトリチウム等の放射性核種を管理放出している。その放出量は徐々に減少しているが、現在も放出が続いており、今後の本格稼働に伴いさらにトリチウム等の放射性核種が放出されることが予想される。本研究は、1991年から2023年にかけて毎年二回、青森-岩手県沖合の測点で表層(1 m)と下層(海底直上10‐60 m)から海水試料を採取し、トリチウム濃度を測定し、原子燃料サイクル施設からの放射性廃棄物放出による海洋環境への影響を考察した。青森-岩手県沖合の表層のトリチウム濃度は、調査期間で漸減傾向を示したが、一時的に濃度の上昇が確認された。さらに、対象とした海域に一定量の付加があると仮定して、トリチウム濃度の時間変化を回帰した結果、実効半減期7.9±0.49年、トリチウムの付加量として0.0062 Bq/L/年が得られた。

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