主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 142-
隕石中からriboseを含む糖類が発見されていることから、地球外で生成した糖類が隕石などを介して原始地球に供給されて初期生命の材料となった可能性がある。糖類の前生物的合成としてホルモース型反応が知られているが、DNAの構成要素である2-deoxyriboseは熱反応では生成が確認されていない。我々は、熱に変えてγ線を用いることで隕石母天体内部を模擬したHCHO, CH3OH, NH3の系から2-deoxyriboseが生成することを示した。一方で隕石中からデオキシ糖は発見されていない。これは実際の隕石母天体内部ではγ線の後に(または同時に)熱の影響があり、この過程でデオキシ糖が減少したためであると考えられる。そこで本研究では、隕石母天体内部を模擬した系にγ線照射と加熱を行い、GC/MSで分析した。その結果、デオキシ糖やアルドースの生成量が加熱しない場合よりも減少した。これは、生成よりも分解が多く起こった結果であると考えられる。