主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 266-
噴火に伴う火山灰や黄砂に含まれる鉄分は、海域によっては海洋植物プランクトンの生産を増加させ、同時に二酸化炭素の吸収、洋上エアロゾルの増加、魚資源の拡大などにつながるのではという報告があります。 しかし近年、地球温暖化が顕著になり、世界平均海面水温は上昇傾向にあります。その原因の一つとして、温室効果ガスの増加に加え、2020年に国際海事機関(IMO)が実施した船舶燃料の規制も指摘されています。船舶が排出する二酸化硫黄が減ったことで、海洋上のエアロゾルが減少し、日光を遮る雲が減って、水温が上がった可能性があるというのです。また、大気汚染の影響を受けた海域では、熱帯低気圧の発生頻度が減少するとも報告されています。 この興味深い大気と海洋間での物質循環について、関係各国における大気海洋同時観測により、定量的に解析することが重要ではないでしょうか。